こんにちは、タカハッピー です。
今日はこの本を読み終わりました。
それがこちら。
辻村深月先生の「盲目的な恋と友情」です。
「盲目的な」恋、とあるだけに…
蘭花の恋人、茂実は絵に描いたようなクズっぷり。
蘭花はなんであんなやつと付き合ってるんだと誰もが思うことでしょう。
ハッピー「今読んでる本さ、題名『盲目的な恋と友情』っていうんだけど、本当に主人公の恋人がクズで、まさに盲目的って感じなんだよねー」
市電の中で、意気揚々と後輩のりょうちゃんに本について語りました。すると…
りょう「…盲目的な恋…盲目的でない恋なんてあるんですか？」
……たしかに。
恋というのはたしかに盲目的です。他の周りに「なんであんなやつのことが好きなんだ」と言われても「好き」という気持ちが作動してしまったら最後。もう沼から這い上がることはなかなかできません。
まぁ、熱しやすく冷めやすい人もいますし一概には言えないかもですが。
りょう「恋、ですか。突然ですが先輩は『恋』と『愛』って、どう違うと思いますか？」
ふむ。
恋と愛、か。
ハッピー「『恋』は自分勝手で、『愛』は相手のことを思っている、かな」
恋している時は、相手のことが好きというよりも、ただ自分のために相手に執着しているように思えます。振られて涙が出るのは相手に振られた自分が可哀想だから。そこに「愛」があるとすれば、振られても「彼の中で私はとなりで笑う権利はなかったけれど、彼には幸せになってもらいたいな」と笑顔で前向きになれる…そんな気がします。
りょう「なるほど。自分の考えは、『恋』は『不足しているから起こる』。『愛』は『満足しているから起こる』と思っています」
…………！！！！
ハッピー「それ、すっごくいい！！私の考えよりもいい感じ！！」
りょうちゃんの言う通り、恋は不足しているから起こるのでしょう。
顔が可愛くて性格もいいのに、なぜか彼氏はいない、みたいな子を時々見かけます。その子は別段男子と絡む気もなく、「彼氏」と言うものに全く興味がないというわけではないけれど、「彼氏作んなきゃ！」と焦っている様子もありません。
逆に気が強くノリのいい子とかは何人かの男と付き合っていたりします。
それはきっと、「不足」してるからでしょう。
「彼氏ほしー！」「恋したいわー」と不足した気持ちを相手にぶつけ、恋をしているのです。
よく恋に恋しているとは言いますが、それに近いものだと思います。
「容姿端麗だから」「性格がいいから」きっとこれらはそこまで関係なくて、「勢いとノリ」があればきっと恋ができます。
そう。タカハッピー に彼氏がいないのも、「容姿」と「性格」は関係なくて、勢いとノリがないから………………
………………
………………
いや、やっぱり少しは関係ありそう？w
とはいえ、「不足しているから恋をする」は正しいでしょう。
「愛」は満足しているから、ってのも本当にその通りだと思います。余裕がないと愛なんて生まれないでしょう。親が子を虐待するのもきっと彼らが「満足」してないから。心の栄養が足りてないから子供に手をあげる。殴る。
ハッピー「すごいね、その考え本当に最高だと思う」
りょう「あはは、ありがとうございます。みんなにそうやって褒められるからついつい言っちゃうんですよね」
りょうちゃんは照れくさそうに顔をクシャッとさせながら笑いました。
この本では「恋と愛」ではなく「恋と友情」がテーマですが、結論は結局同じところにつくような気がします。
女は「友情」よりも「恋」をどうしても優先させてしまいます。どちらが大事というわけではなさそうなのに。
それは、不足しているから。足りないものを吸い込むように女は恋をする。
友情よりも、大事だから。
友情では満足することができないから。
クズの茂実と付き合ってる蘭花を諌める留利絵は、まさにその象徴といえると思います。
「蘭花ちゃんは、かわいそうなわけじゃないよ」
「私にもみんなにも反対されてるのに茂実さんに執着しているのは、（中略）蘭花ちゃん自身の欲のせいだよ。好きだからって言うけど『好き』って気持ちはそんな、何もかもより一番偉いの？それは蘭花ちゃん自身の快楽と欲だよ。それが周りを苦しめてるんだよ。わかるよね？」
恋。愛。友情。どれが一番大事というわけではないのでしょうが、欲によって順位づけられてしまう。そういうものなんだろうな、と思いました。
皆さんにとって、「恋」「愛」「友情」とはなんですか？面白い意見があったらぜひ教えてください！
それでは、さようなら。
